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三現主義、5ゲン主義とは?現場・現物・現実を直視し原理原則で考える

二人の現場スタッフによる確認作業の画像
戸神 猛

戸神 猛

工場改革コンサルタント

シチズン時計、ベンチャー系リチウム電池開発・製造会社で工場運営や生産技術業務を複数歴任。現在はコンサルタントとして現場改善や工場改革支援に尽力中。

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三現主義(さんげんしゅぎ)とは?

三現主義 = 現場、現物、現実

三現主義とは、3つの“現”を大事にする考え方です。3つの“現”とは、現場、現物、現実の3つです。

現場・・・必ず現場に足を運び、
現物・・・必ず現物を手に取り、
現実・・・現実を自分の目で見て確認する。

あらゆる仕事や問題解決においては、この三現主義の考え方が非常に大切です。

三現主義は3つの“現”を大事にする考え方

三現主義はベテランほど疎かになりがち

なぜ三現主義が大事だと言われるのでしょうか?

それは、経験を積むにつれて、少しの情報でも物事を判断することが出来るようになるからです。実は、ベテラン等の沢山経験を積んだ人ほど、三現主義の視点が疎かになりやすいと言われています。

ヒューリスティックが三現主義を阻害する

「ヒューリスティック」という言葉をご存知でしょうか?

ヒューリスティックとは、物事をざっくりと直感的につかむ人間の基本特性のことです。

普段、人間は「情報を判断して意思決定する」というプロセスを繰り返しています。この時、受ける情報は、沢山の複雑で曖昧なものが溢れています。そのため、完全な情報を全て得られるとは限らないのが現実です。

また、判断する際には、限られた記憶や限られた時間で行なわなければいけません。つまり、完全な情報を得るための時間も記憶も限られているのが実際なのです。結果的に、日常生活で意思決定する際には、情報をざっくりとだけ把握し、直感で正しいと思われる判断を繰返しています。

このようなヒューリスティックな判断は、短時間で問題解決を行う際等には、非常に効果的な力となります。しかし一方で、時として三現主義を疎かにしてしまうことに繋がってしまうのです。

正しい判断や問題解決を行うために

「いちいち現場に行かなくても自分には分かる」
「昔も同じようなことがあったから今回もきっと同じ現象のはずだ」

これは予想であって、事実ではありません。予想が当たれば良いですが、外れることも珍しくないのです。

机に向かっているだけでは何も見えてきません。データだけでは、見えてこないことがあります。判断を間違えることもあります。

現場に行って、現物を手に取り、現実を直視することで、いつも的確に問題を捉えることが出来る。これが問題解決の大事なプロセスなのです。

以上から、三現主義は、「少し知識があるからと言って、アタマでっかちにならず、現状をしっかりと直視しなさい」という大事な教訓であることが分かります。

あなた自身は三現主義で行動出来ていますか?

机上の空論ばかりの議論ではいけません。正しく状況を掴み、正しく判断や問題解決を行うために、必ず三現主義で問題解決を図るようにしていきましょう。

現場に行って、現物を手に取り、現実を直視することで、いつも的確に問題を捉えることが出来る

5ゲン主義(ごげんしゅぎ)とは?

現代では、三現主義だけでは不十分で、5ゲン主義で行動する必要があります。以降は、5ゲン主義とは何か、どのような考え方なのか解説をしていきます。

5ゲン主義とは、現場、現物、現実の三現主義に、原理、原則を加えた考え方

5ゲン主義 = 三現主義+原理原則

5ゲン主義とは、現場、現物、現実の三現主義に、原理、原則を加えた考え方です。

原理・・・物事を成り立たせる法則や、それを起こすメカニズム等のこと
原則・・・多くの場合に当てはまる物事の決まりや規則のこと

5ゲン主義では、三現主義で問題に向かう気持ちを持ち、「原理」から外れている事柄は無いか、「原則」と異なることが発生していないか、という視点で物事を捉えることが大切という考え方です。

5ゲン主義で問題解決に臨むことで初めて、現場に役立つ根本対策を打つことができる

原理原則で考えないと当てずっぽうの判断に

三現主義では、しっかりとその事実が起こっている場所に行き、自分の目で物事を捉えることを大事にした考え方です。そこに敢えてこの「原理」「原則」を追加するのは何故なのでしょうか?

答えは、正しい事実だけでは正しい判断が出来ないからです。

正しい判断をするためには、分かった事実をもとに、その事実を発生させた原因を特定することが必要です。原因を特定するために、原理と原則で考える思考力を身に付けていることが求められるのです。

原理原則で考える「なぜなぜ分析」

原理原則で考える手法の1つに、「なぜなぜ分析」があります。

なぜなぜ分析とは、発生している現象に対して、それが何故起こっているのかを原理原則で深堀していく思考法のことです。「何となくこうだろう」「きっとこうすれば大丈夫だろう」というような判断を行っていては、必ずしも正しい判断や問題解決に繋がるという保証はありません。そこで、「なぜなぜ分析」の手法を使って、原理原則に基づき、正しく原因を深掘りしていくことが大切となります。

現場で発生している問題は、複雑な問題であればあるほど、5ゲン主義で問題解決に臨むことが求められます。5ゲン主義で考えることで初めて、現場に役立つ根本対策を打つことが出来るようになります。

仕事では、原理原則通りに物事が進まないと、付加価値を生み出すことができません。原理原則で考えるプロセスを何度も繰り返し、問題解決力を育て、付加価値を生み出していくことが大切なのです。

こんな時は5ゲン主義で行動しよう!

日々の自分の行動を振り返ろう

それでは、どんな時に5ゲン主義で行動しなければいけないか、確認しましょう。

例えば、現場から不良品発生の連絡があった時。
必ず三現主義でモノを確認し、原理原則で問題を明確化していくことが求められます。

また、現場で取得しているデータがいつもと違う傾向を示した時。
必ず三現主義で実際に発生している状況を確認し、原理原則からのズレがないか調査をするようにしましょう。

そして、品質改善テーマに取り組む時。
過去の経験やデータだけを使って机上で議論をするだけではなく、5ゲン主義で解決に向けて取り組むことが必要です。

今の日々の自分の行動を振り返り、不足していたらすぐに改善をしていきましょう。

こんな時は5ゲン主義で行動しよう!

三現主義、5ゲン主義のまとめ

以上で学んだことをまとめてみましょう。

三現主義とは

  • 三現主義とは、3つの“現”である現場、現物、現実を大事にする考え方のこと
  • 必ず現場に足を運び、必ず現物を手に取り、現実を自分の目で見て確認することが仕事では大切
  • ベテランこそ三現主義を大切に仕事をしよう

5ゲン主義とは

  • 5ゲン主義とは、現場、現物、現実の三現主義に、原理、原則を加えた考え方
  • 三現主義で問題に向かう気持ちを持ち、「原理」から外れている事柄は無いか、「原則」と異なることが発生していないか、という視点で物事を捉えることが大切
  • 原理原則で考える手法の1つが「なぜなぜ分析」
  • 5ゲン主義で問題に向かうことで初めて、現場に役立つ根本対策を打つことが出来る

日々の仕事において5ゲン主義で考えるプロセスを何度も繰り返し、問題解決力を育て、付加価値を生み出していくことが出来る人材を目指していきましょう。

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