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なぜなぜ分析の「なぜ1」を見極めるコツ|もれなく、ダブりなく、ざっくり分ける実践法

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「なぜなぜ分析が上手く進まない…」、「なぜ1からつまずくことが多い…」
なぜなぜ分析は「なぜ1」で転ぶと、その先も上手くいきません。しかしながら「なぜ1」をMECEに分けるのは難しく、転びやすいポイントでもあります。本記事では実際の事例を基に、『A or Not』でざっくり分ける、ポンチ絵を描く、など実践で役立つコツを解説します。

 

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なぜなぜ分析「なぜ1」をMECEに分ける方法

藤澤さん、なぜなぜ分析の「なぜ1」を『A or Not』で考える具体的な事例が知りたいと質問がありました!
わかりました。なぜなぜ分析は「なぜ1」が重要であり、特に転びやすいポイントでもあります。

「なぜ1」はMECEで分けるのがポイントですが、以前その方法として「プロセスで分ける」、「A or Notで考える」を紹介しました。今日は「A or Notで考える」についてもう少し具体的にイメージができる事例を用意しましたので、一緒に考えていきましょう。

なぜ1転ぶ

「A or Notで考える」練習問題

練習問題
ある工場では完成した製品を段ボールに詰め、製品出荷場まで運びます。27個の段ボールをラップで固定し、パレットに積みリフトで運搬する途中で荷崩れが発生し廃棄となりました。カイゼンのためなぜなぜ分析を実施します。

事前情報として、「スピードを出しすぎた可能性」、「ラップによる固定が甘かった可能性」、「リフトの導線上にでこぼこ道があった」ことが指摘されています。

最初の事象は「運搬中の製品に荷崩れが発生した」です。この時「なぜ1」はどのように出すと良いでしょうか。

どういう着目をしながらMECEに分けるかということですが、コツは以前お伝えした『A or Not』でざっくり分けるになります。

ざっくり分ける
ポンチ絵
また文章だけだとなかなか難しいので、そういう時はポンチ絵(概念図)を書いてみるのがおすすめです。

「運搬中の製品に荷崩れが発生した」ということなので、絵を見ながらどういう時に荷崩れが起きるかを考えてみましょう。

ラップに着目した場合の「なぜ1」

ラップの固定力に着目した場合、『A or Not』でざっくり分けると「ラップの固定力以上の衝撃が加わった」、「ラップの固定力が規定より弱かった」となります。

「ラップの固定力以上の衝撃が加わった」に対しては、でこぼこ道でスピードを出しすぎた、リフトの爪が何かに当たったなどの「なぜ2」が出てきます。
「ラップの固定力が規定より弱かった」に対しては、ラップの巻き数や強度、巻き方などの「なぜ2」が出てきます。

ラップAorNot

製品への衝撃に着目した場合の「なぜ1」

製品AorNot
ラップという言葉を使わなくても書けます。製品への衝撃に着目した場合、『A or Not』でざっくり分けると「製品に通常以上の衝撃が加わった」、「通常の衝撃に耐えられる状態ではなかった」となります。

この場合も「なぜ2」では、でこぼこ道でスピードを出しすぎた、リフトの爪が何かに当たった、ラップの固定力が規定より弱かった、といったラップに着目した場合と同じような言葉が出てきます。

うまく進むまで着目点を変えて試してみればよい

このように何に着目して『A or Not』でざっくり分けるか、については何通りもあるものです。

今回であれば一旦ラップに着目してやってみて、ちょっと違うなと思えば、次は製品の衝撃に着目してやってみよう、という感じでしっくりくるもので進めていけば大丈夫です。

しっくり

図解化の重要性

ポンチ絵重要
またポンチ絵(概念図)を描いて、それを見ながらここに着目してみると良さそう、みたいなことが分かるとかなり楽になります。

「これってこういうことですよね?」みたいに絵を描くことで「そこはちょっと違って…」や「ここはそれだとおかしい」といったようにみんなの認識を合わせることもできます。

まとめ

なぜなぜ分析をうまく進めるためには、『A or Not』でざっくり分けることがコツの一つです。また図解化は是非できるようになってほしいです。

伝わればよいので、絵が上手である必要は全くありません。臆せずどんどん描いて練習してみてください。

図解まとめ

 

 

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