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組織の中で「省人化」を実際に進める方法|落とし穴からポイント、ECRSの4原則まで解説

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「省人化を進めたいけれど、何から始めればよいか分からない…」、「実際に人を減らすところまでたどり着かない、現場からの抵抗も強い…」
本記事は、組織の中で省人化を実際に進めていく際の進め方、落とし穴、ポイントを詳しく解説します。またECRSの4原則を使って要素作業を上手に分析するノウハウもお伝えします。

 

このコラムについて
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「省人化」の進め方

机上の空論では実践できない

藤澤さん、今日は省人化の進め方について教えてください!
誰を省く
はい。まずはおさらいですが「省人化」は、例えばもともと10人で回していたラインを、9人で回せるようにすることです。一方で「少人化」は、10人分の仕事があるときは10人で作る、5人分の仕事しかないときは5人で作る、といったように「需要に応じた人員で生産をしていく考え方」でした。

「省人化」を進めるにあたっては、単純に仕事量や仕事にかかる時間を減らせばよいというわけではありません。具体的には、計算上では1人当たり1時間の仕事を8人分減らせば、1人分省けるということになりますが、実際にはそれだけで1人減らすということにはならないですよね?

要素作業を分析する

あれ?確かにこのままでは誰も減らせません…
「省人化」を進めるために最初に行うべきは、要素作業の分析です。要素作業はひとまとまりの作業と考えてください。

この例では、作業者Aは1日で4つの仕事(要素作業)を9時間で行っています。作業者Bは3つの仕事を4時間、作業者Cは2つの仕事を3時間で行っています。まずはこういったことをクリアにしていくことから始めます。

要素分析

仕事を分配する

省人化
要素作業の分析ができたら、残業時間を減らしたり、省人化のための作戦を練っていきます。

少し極端な例ではありますが、ここでは作業者Cの仕事を作業者Bに分配することで、省人化ができます。また要素作業を分配するだけでなく、それ自体が効率が悪いやり方になっているかもしれないため、効率化していくことも重要です。

「省人化」を進める際の落とし穴

とはいえ現場では、この例のようにはいかないのが実情です。というのも、実際には4時間分の仕事しかしていない人も、業務時間の半分をぼーっと過ごしているわけではないからです。

一見したところは、全員がいっぱいいっぱいに仕事を抱えているように見えるはずなのです。これを見直すためにも、要素作業の分析が必要です。

ぼーっと

「省人化」を進める際のポイント

言葉に気を付ける
感情面への配慮も大切です。「人を減らす」という方向性ではなく、時間が空いた人は「未来を作る仕事をする」といった方向性やメッセージを示すと良いでしょう。

また、「仕事をしていない」、「仕事に余裕がある」といった言葉も当然NGです。しっかりと数値化する、言葉に気を付けて進めるといった工夫が重要です。

要素作業の分析におすすめ「ECRSの4原則」

最後に要素作業を分析する際に有効な「ECRSの4原則」について解説します。

Eliminate(排除):作業自体を無くせないか
Combine(結合):同時に行うことで効率化できる作業はないか
Rearrange(交換):順番を変えることで効率化できる作業はないか
Simplify(簡素化):作業自体をもっと楽にできないか

大胆な効果創出や、スムーズな合意形成のためにも「Eliminate(排除)」から始めるのがコツです。

ECRS

まとめ

よく分かりました!私もこの後すぐに「ECRSの4原則」を使ってみます!
楽に
機械化や自動化、AIによる効率化を進める際にも、全員の仕事が少しずつ楽になるだけでは成果は小さくなってしまいます。

同じ仕事に必要な人を減らし、空いた時間で未来をつくりにいくためにも、明確に「省人化」を意識して取り組みましょう。

 

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