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カイゼン活動で「アイデアが出ない」、「不満や要望ばかり挙がる」職場を変える問いかけ方

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「現場から改善提案が挙がらない…」、「カイゼン活動に不満や否定的な意見を持っている人が多い…」
全社でのカイゼン活動に取り組み始めたものの、なかなか前に進まないとお悩みの担当者は少なくありません。本記事では「アイデアが出てこない」理由と共に、「どうすれば良い改善提案が挙がるようになるのか」具体的な方法について、事例を通して解説します。

 

このコラムについて
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カイゼン活動でよくある悩み

この間、会社全体でカイゼン活動を始めた担当者の方から「現場からアイデアが出てこない」、「不満や要望ばかり出てくる」という悩みを聞きました。
確かに最近になって「みんなでカイゼン活動を行う重要性」を改めて感じて、取り組みを始める企業が増えてきたように感じます。

そのような中で「やってみたけれど、一部の人がカイゼンに取り組んでいるだけ」、「不満や否定的な意見を持っている人も多い」といった悩みを持つ方も多く、ご相談いただく場合が多いです。今日は良いやり方、良くないやり方について説明していきます。

よくある悩み

良くないやり方

カイゼンに繋がらない
日頃からカイゼン提案や、問題への気づきを挙げてもらう取り組みを行う企業も多いと思います。

ありがちな良くないやり方として、「どのような気づきでも良いから自由に挙げて」という問いかけがあります。このケースでは「気づきが1件も出てこない」、「出てきてもカイゼンに繋がらない不満や要望ばかり」といった悩みにつながることが多いです。

「自由にアイデア出して」と言われると、逆に迷ってしまいます…。
そうです。このような問いかけ方だと、現場は何を出してよいか分からなくなるし、とりあえず出してみても的を得ていないといった結果になりがちです。

みんなでカイゼンに取り組みましょうという時に「何でも良いから、とにかく何かカイゼン案を出して」というのはNGワードなのです。

NG

良いやり方

スキャフォールディング
気付きを挙げてもらうためには「フレーム(枠)を決めてあげる」ことが重要です。

人間は枠があった方がアイデアが出やすいという理由は「スキャフォールディング」という考え方で説明できます。これはカイゼンや問題解決を促すために、指導者が言葉を使って学習者をサポートするということです。

例えば「会社が良くなるためのアイデアを出してください」と、「小さなお子さんがいる親が働きやすくなるためのアイデアを出してください」という問いかけがあったとします。

図のように、前者は人によっては否定せざるを得ないようなアイデアが挙がってしまうことも想定されます。一方で後者は具体的かつ、自分の身の回りを思い浮かべながら考えることができるので、良いアイデアが挙がりそうです。

具体例

事例

問いかける側からある程度、お膳立てをしてあげるということでしょうか。
事例
そういうことです。ある会社では実際に「9月は工具や備品に関する気づき」、「10月は清掃不足に関する気づき」、「11月は導線のムダに関する気づき」といったように、具体的にテーマを絞っています。

例えば「導線のムダ」という呼び水が差されることで、気づきを普段の仕事の中から探すようになり、アイデアも出やすくなるのです。

間接部門でも使えるテクニック

その他にもアイデアが出やすくなる方法はありますか?

日頃の不満から挙げてみる

はい、いくつかあるのでご紹介します。まずオーソドックスなやり方として、日頃の不満からアイデアを出してみる方法です。

「重い」、「やりにくい」、「不便」、「面倒」など、会社への不満ではなく、あくまで日頃の不満から挙げてみるのがポイントです。

日頃の不満

3M(ムダ・ムラ・ムリ)から挙げてみる

3M
3M(ムダ・ムラ・ムリ)から考えるのも有効です。

例えばムリでいうと、図のように「○○すぎる」といった視点で発想してみるということです。

ムラは技能や設備、手順、仕事量などの「バラツキ」で発想します。

例えば図のように、1日の中ですごく忙しい時間と、手待ち時間があるような状況について考えさせる・問いかけを行うことでアイデアが出やすくなります。

ムラ

まとめ

「こういう視点でアイデアを出して」という問いかけ側の工夫で、結果が変わるということですね!
まとめ
その通りです。「出てくる結果が良いものになるよう問いかけを作り込む」ことも重要なのです。

現場から挙がってくるアイデアに悩みがある方は、ぜひ試してみてください。

 

 

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