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eラーニングは意味がない?失敗企業に共通する3つの落とし穴とは

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「eラーニングって、結局意味あるの?」、「受けたけど、なんか成果に結びついてない気がする…」
企業の研修担当者や現場から、そんな声がよく聞こえてきます。本記事では、カイゼンベース代表の藤澤が、「eラーニングの本質」と「効果が出ない理由」をズバッと解説。失敗する企業に共通する3つの落とし穴を明らかにします。

 

このコラムについて
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eラーニングって、本当に意味あるの?

eラーニングは各社で導入が進んでいますが、お客様から「実際どうなんですか?」とよく相談されます。
まず、eラーニングがこんなに普及してきた最大の理由は、コストを抑えながら、多くの社員に短期間で知識を届けられるからです。特に人手不足が深刻化している今、集合教育のように全員を一箇所に集めるやり方は難しくなってきました。その点、eラーニングはパソコンやスマホがあれば、いつでもどこでも学べます。

またコロナ禍では、「人が集まれない」という理由で一気に導入が進みました。もともと存在していた手段ですが、代替手段として一気に広まった背景があります。

コロナ禍

「効果がない」と言われる理由とは?

「集合教育の方がよかったんじゃない?」って言われることもありますよね。
真剣度
「意味や効果があるのか?」というのは、eラーニングに対する代表的な疑問ですよね。背景には、eラーニングの学習スタイルの特徴があります。まず、eラーニングは基本的に「個人学習」です。各自が自分のスマホやパソコンで、ひとりで動画を見て学ぶスタイルになります。このとき、学習の真剣度や集中力は、受講者本人に委ねられてしまうのです。誰かと一緒に受けるわけでもなく、講師の目もない。だから「流し見」で終わってしまうことも多いということです。

これに対して集合教育は、時間と場所を指定して、全員が同じ場で学ぶ形式です。講師の目もあるし、まわりの受講者の存在もある。ある種の“緊張感”や“強制力”が働くということです。だから、「集合教育の方がしっかり学んでいる気がする」と感じてしまうのは自然なことだと思います。

「サボる人がいるかもしれない」と考えてしまうわけですね。
学習の「見えにくさ」も関係しています。eラーニングは、管理画面上では「動画を見たかどうか」しかわからないことが多いです。だから管理側も、「ほんとに理解してるのかな?」と不安になってしまう。一方で集合教育では、講師がその場で反応を見たり、質疑応答したりできるので、“教えた感”、“学ばせた感”が得やすいのです。

ただし、実際には「集合教育=深い学びがある」、「eラーニング=浅い学び」というわけではありません。それは設計次第です。たとえばですが、eラーニングの中には「理解度テスト」が用意されていたり、動画を見た後にミニクイズや確認問題が入っているものもあります。こうした仕組みは、「ちゃんと見たかどうか」を測る目的だけでなく、理解度を高める効果もあります。また集合教育の場合も、その場にいるだけで受講生が集中していないということもあり得ます。eラーニングでサボる人が、集合教育では真剣に受講するというのは考えにくいことです。

理解度テスト

eラーニングで成果を出すための“深さ”の設計とは?

「eラーニングが悪い」のではなくて、「どう使うか」が重要なんですね!
ラーニングピラミッド
「教育の深さ」を事前に設計しておくのがポイントです。ここで知っておいてほしいのが、「ラーニングピラミッド」という考え方です。これは教育業界ではよく知られている経験則のひとつで、ざっくり言えば、「どの学び方を選ぶかによって、定着率が大きく変わる」というものです。

たとえば、「講義を聞く」、「本を読む」といった受動的(インプット中心)の学習は、定着率がとても低い。一方で、実践したり、人に教えたり、議論したりする能動的(アウトプット型)の学習は、定着率が高い。実際に手を動かしたり、誰かと対話する中で学んだ内容が深く刻まれていきます。ですからeラーニングも「ただ見るだけ」では不十分で、「視聴したあとにどんなアウトプットを得させたいか?」をしっかりと設計することが、教育効果を左右します。

まとめ

なるほど〜!「動画を見せた=教えた」ではダメなんですね。
まさにその通りです。たとえば、「学びのきっかけ」、「知識を得ること」を目的にするのか、「行動を変えること」や「実務で使えるようにすること」を目的にするのか――。

その“ゴール”を明確にしてから、eラーニングの内容や構成を逆算して設計することが大切です。

設計

 

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