マトリックス・データ解析とは?(新QC7つ道具の手法解説⑦)
目次
マトリックス・データ解析とは
マトリックス・データ解析とは、行と列に配置した数値データを解析する手法です。新QC7つ道具のうちの1です。
多くの評価項目をまとめて少なくすることで評価を行いやすくするために使用します。
新QC7つ道具で唯一数値データを扱います。
新QC7つ道具に関しては、下記ページで詳細を解説しています。
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評価項目をまとめグラフで表現
例えば設備の状態を評価する際、多くの評価項目があると評価が難しくなりますが、評価項目をまとめて少なくし、グラフで表現できれば見やすくなり、評価が行いやすくなります。
できるだけ正しくまとめることができるよう計算を行い、解析を進めていきます。
マトリックス・データ解析の考え方
マトリックス・データ解析の考え方について説明します。
この散布図で表されるように、2つの評価項目の相関が高い場合には、2つの評価項目を1つの評価項目にまとめることができます。
一方、この散布図のように、2つの評価項目に相関がない場合には、評価項目をまとめることができません。
このような観点で評価項目をまとめていき、元々多くある評価項目を少なくすることを目指します。
主成分分析という手法を活用
項目をまとめる際、x方向、y方向の2つのデータを1つにまとめることになるので、情報が失われることとなります。
この図の場合、この方向の情報は保たれますが、この方向の情報は失われてしまう、というようなイメージです。
マトリックス・データ解析では、主成分分析という手法で計算を進め、できる限り情報の損失を抑えます。
マトリックス・データ解析の解析手順
マトリックス・データ解析は以下の6STEPで進めていきます。
STEP1.目的を決める
STEP2.データをマトリックスに整理する
STEP3.固有値から取り上げる主成分を決める
STEP4.因子負荷量から主成分の名前を決める
STEP5.主成分得点の散布図を作成し、考察する
STEP6.活用方法を決める
マトリックス・データ解析の流れ
もう一度、マトリックス・データ解析の流れを確認しておきましょう。
まずは、マトリックスにデータを整理します。
このままでは評価項目が多く整理できないので項目をまとめていきます。まとめられた項目には新たに名前をつけていきます。これで、元々多くあった評価項目を少なくすることができました。
新たな項目ができたら、その項目でデータを整理し、考察を行います。項目を少なくすることで散布図に表すことができるようになります。それにより、データを視覚的に把握することができ、傾向がつかみやすくなります。
例えば、グループ分けを行いグループごとに取り組み方を変える、といったことができます。
以上がマトリックス・データ解析の流れです。
マトリックス・データ解析により、煩雑なデータを把握できるようになり、それまで分からなかった事実が見えてくる可能性もあります。うまく活用して効果的な改善活動につなげましょう。
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